わが家の庭ではホトケノザやカラスノエンドウが大繁殖中。もちろん 通りがかりの空き地や道路脇でも ワサワサとよく茂っています。
その茎の一部分が やけに目立つ。
濃緑色になっていて 明らかに太い。
そう。その原因は「大量のアブラムシ」
今回はアブラムシのお話です。
カラスノエンドウのアブラムシ
やたら 近景写真の多い当ブログですが、さすが今回は遠くからの写真1枚(一番上の画像)のみにしておきます。
どうしても見てみたいという気丈な方は→こちら(Googleの画像)にジャンプしてみてください。カラスノエンドウの茎にうじゃうじゃと集まっているアブラムシさん御一行の姿が見れます。
…ホントにジャンプしちゃった、というチャレンジャーな人もいらっしゃるかもですが。
まあ 見ない方がいいです。
出来たら見ないでください。
アブラムシの生態
アブラムシ。またの名をアリマキ。これはアブラムシの甘い分泌液をアリがもらう代わりに アブラムシはアリに守ってもらっているという「共生」の関係にあることから呼ばれる名前です。
さて このアブラムシ。
特徴は
・増え続ける
・いつの間にかいなくなる
・しかし 必ずまたいつか現れる
何だか ワケがわからない感じですが。
まず「動かない」からですが。
草にびっしりとついているアブラムシを近くでじっくりとみてみると「生きてる?」って思う位 まったく動きません。
で 動かないで何をしているのかというと 茎に口針を刺して 草の汁を吸っています。つまりお食事中なわけです。
この春から夏にかけて草の汁を吸っているのは すべて「彼ら」ではなく「彼女ら」になります。
そう。なんと。
この時期のアブラムシは全てメスなんです。
そして 雌しか存在しない状態で ドンドン「子ども」を産んで増えていきます。卵ではありません。「子ども」です。卵をお腹の中でふ化させて子どもを産むんです。そして産まれた子どもは5日も経てば次の子どもを産みます。相手を探す時間が必要ないので どこまでもひたすら増えていくのみです。・・・オソロシイですね。
実は この話は福岡伸一さんの「できそこないの男たち」という本に書かれています。生物学者さんの書かれた本ということでハードルが高そうですが ものすごくユーモアにあふれた語り口で しかも書き言葉にリズム感があって とっても読みやすいです。
ちなみに同じ福岡伸一さんの本で「生物と無生物のあいだ」も面白いです。ものすごくおすすめです。
少し話がそれましたが、春から秋の間。メスばかりのアブラムシは とにかくドンドンと子どもを産み続け 増え続けます。
やがて寒くなると突然変異のように なぜかオスが出現します。で めでたくカップルになると卵を産みます。
卵は寒い冬を越します。
そして 暖かい春が来ると卵からメスが生まれ ガンガンと大繁殖を始めます。
つまり。
アブラムシの基本形は「メス」。
あの元気に増殖しているコロニーは「女の園」ということになります。それはそれで なんだか空恐ろしい世界が展開していそうで怖いですよね。
アブラムシをはじいてみた
毎年 この季節はアブラムシが大量発生しますが 今年は 例年にも増してアブラムシが多いです。庭の土の上では雑草から落っこちたアブラムシがフラフラと徘徊をしていますし、園芸道具を入れている大型コンテナをよじ登っているアブラムシもいます。
虫は平気な私でも さすがにうんざりします。
で 腹立ちまぎれに道端のアブラムシがびっしりついているカラスノエンドウをピンと指ではじいてみたら
パラパラってアブラムシが落ちていくんです。
2、3回指ではじくと どんなにびっしりついている茎からも ほとんどアブラムシがいなくなります。
アブラムシってしがみつく力が ものすごく弱いんだ~という事を発見。
そこら中のカラスノエンドウを片っ端からピンピンはじくと 面白いくらいアブラムシが落ちてきます。年度変わりストレスのたまっている方は試してみてください。
あ。虫嫌いの人は やっちゃだめですよ。
トラウマになりますから(*^_^*)
終わりに
うちの庭のように 「大量の雑草」に「大量のアブラムシ」の場合は まず草むしりをしてアブラムシの餌をなくすことが先決ですね。
そして お花の近くにはオルトラン粒剤をパラパラ。そうするといつの間にかアブラムシ嬢さんたちはいなくなります。
ちなみにですが オルトラン粒剤は浸透移行性の薬剤なので植物そのものが虫を退治するようになります。野菜に使う時には注意書きにしっかり目を通してくださいね。あと ミツバチの巣箱近くでは使用禁止になっていますのでご注意ください。
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